Life Hacks PRESS ~デジタル世代の「カイゼン」術~
最近、個人的に強い興味を持っている「ライフハック」に関する本が出版されました。100SHIKI | 世界のアイデアを日替わりでやシンプルな目標管理ツール | check*pad.jpでおなじみの田口さん率いる多数の著者陣が、最新のライフハックに関するノウハウを引っさげて出版された本です。単なるGTDのノウハウ紹介にとどまらず、ライフハック本らしく実践的なアプローチも多数あり、内容に非常に説得力があります。ライフハック初心者にとっても取っ付き易く、ある程度関連知識をもった人でもこの本からなんらかの新しい発見をするのではないかと思います。
「GTDに使えるツール デジタル編」で国産のものが非常に少ないことに驚くとともに、そこに目を付けていた田口さんの先見性には感心。トヨタに代表されるように日本人はもともと「カイゼン」とよばれるライフハックが得意なのだ。だから、そのノウハウを惜しみなくもっともっとオープンにするという土壌さえできれば、まだまだ広がる可能性を十分に持っている分野だと思います。個人的には遅くとも2006年のうちに日本で「ライフハック・カンファレンス」が開催されるのではないかと勝手に予想しておきます。(あくまでも予想だよ予想)
今回は最初ということもあって、「マインドマップ」や「プレゼン術」といったスタンダードなネタもそろっており、全体的には自分が予想してたよりはソツなくまとまっている印象でした。もしPart2の計画があるのであれば、海外のライフハックの事例・ノウハウなど、もう少し「とんがった」ネタがあってもいいなと感じています。何はともあれ、まずは読んで、そして実践してみて、自分の気に入るメソッドやツールがあれば、貴方はハッピーになれます。:-)
以下は、個人的に良かった記事です。
「Google全サービス活用」
ここまでキチンと体系化された情報は今までなかったかもしれない。ボリュームも十分あり読み応えがありました。自分が知らなかったGoogleのサービスが一つは出てくると思います。
「勉強会のススメ」
タイトルだけを見るととてもスタンダードな内容に見えますが、個人的には非常に興味深い内容でした。「無敵会議」に代表される効果的なミーティングのフォーマットというのは案外需要があると考えています。この記事は「勉強会」という切り口でフォーマットを体系化していますが、個人的にはフォーマットもさることながらその意義や考え方、心がまえといった所に強い共感をもちました。また、「ポジションペーパ」「座席の配置」「次の備え」「やめる勇気」「事後レポートを書こう」といった、細かいことだけど実はこういうところに気を配ると質が上がる、というポイントを的確に捉えて説明しているのは非常に関心しました。このネタをもっと突き詰めていくと、広がりが出てきそうな予感。最後に「勉強会はlifehacksである」とまとめているのがスカッと気持ちよかったです。
本文からの引用:
実はもっとも重要なのがこの「ちょっとした勇気」です。
(中略)
何かを変えていくためにまず必要なものは、自分自身を変えることです。
Life Hacks PRESS ~デジタル世代の「カイゼン」術~
- 作者: 田口元,安藤幸央,平林純,角征典,和田卓人,金子順,角谷信太郎
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2006/03/23
- メディア: 大型本
- 購入: 27人 クリック: 886回
- この商品を含むブログ (396件) を見る