お仕事のマナーとコツ―暮らしの絵本

発行された時期(3月下旬)やイラストを多様した構成から、新たに社会人になる方、特に女性をターゲットにしている本であることは自明です。しかし、イラストのタッチからくる適度なやわらかさの割には、視点の鋭さがなかなか際立ってるような気がしたので、思わず手に取ってしまいました。入社して11年目に入った自分が、果たしてまともにビジネスマナーをうまく身に着けてきたのだろうか、という振り返りの意味で読んでみたところ、やはり「基本的な視点が抜けているな」とか、「あの時のあのような行動は確かに良くなかったな」とか、いろいろ思い当たるフシがどんどん出てくるわけで・・・自分の未熟さを再確認するとともに、この本に今出合えてよかったかもとホッとしたのでした。
本書は実際に遭遇しそうな(そして私も実際に遭遇している)場面が沢山盛り込まれており、イラストが読者の想像力をサポートしてくれます。そして、そっとどうするべきなのかを文章が語りかけ、すっと自分の心に入ってきます。とても読みやすく、数時間もあればさくっと目を通せるので、通勤時間のちょっとした合間にオススメ。新入社員の方はもちろん、私のように自分の仕事の仕方の振り返りや、もしかすると仕事がテンパった時に読むと、次の行動を落ち着いて見出せる本なのかもしれません。いつでも思い出せるよう、常に机の上においておきたい良書です。
この本の2章のタイトルで「仕事美人」という言葉を使っていますが、これは突き詰めれば「誠意」「相手の立場に立った視点」「プロとしての意識」なのだというのが結論かと。
全ページカラーなので、値段がそこそこなのは理解できるるのですが、もうちょっと安いと(1000円以下が希望)さらにとっつきやすいかな。「暮らしの絵本」としてシリーズ化されているそうなので、他の本も気になるところです。

お仕事のマナーとコツ (暮らしの絵本)

お仕事のマナーとコツ (暮らしの絵本)