通信ソフトウェア開発について

「通信ソフトウェア開発」というと大げさに見えますが、本エントリでいうのはいわゆる電話交換機(以下交換機)に関するお話です(まあそれも十分大きな話ですが)。交換機に関する技術情報や開発に関するお話というのはあまりインターネット上には存在しませんが、http://www.bcm.co.jp/itxp/cat16/を執筆されている方は、実際の開発業務に携わった上でのさまざまな経験やその上での考え方を述べられており、個人的にも勉強となり考えさせられるものがあります。
中でも、課題認識として近いところがあるなと思ったのはhttp://www.bcm.co.jp/itxp/2008/12/cat16/11104552.phpのエントリでして、

「交換機やそれに順ずるSIPサーバのNW上のデータ配備もそろそろ今までの考え方を見直し、新たな考え方でソフトを作る必要があるのではと思っている。」
http://www.bcm.co.jp/itxp/2008/12/cat16/11104552.php

の文章に激しく同意しつつ、他のエントリも読んで筆者の方の苦労が容易に想像できたのは私だけはないはずです・・。

加入者データを外に出すのであれば、例えばですが、サーバ上のメモリのデータは完全にキャッシュと位置づけ、変更に対する外部DBへの書き込みは非同期に行うことになりますので、障害発生時に備えたデータの同期性や一貫性をどこまで保障しようとするのか、その辺のバランス(=割り切り方)が課題になるのかな等考えました。エントリ冒頭にも書きましたが、交換機に関する技術情報や開発に関するお話(特に信頼性に対する考え方)というのはあまりインターネット上には見たことがないのですが、技術的には結構ディープな話もあったりするので面白いです。(公開可能なものについてという前提ですが)インターネット上で交換機のソフトウェア技術に関するエントリが増えると技術継承にもなってよいのではと感じました。