中学受験の今を知るために読んだ本
子供も大きくなり、そろそろ「中学受験」というキーワードが気になる年頃になりました。
私の子供の時代からの大きな違いは、やはり「中高一貫校」の存在です。そのメリットは親から見ると大変魅力的に映るものですが、実際はどうなんだろう?というのは親であれば誰しも疑問に思うところだと思います。まずはそういった素朴な疑問をスタートに、現状を具体的に把握してみようと考え、複数の筆者の多様な視点を得るために何冊かの本を読んでみました。
本を読んだ私なりの結論としては、進路の一つとして検討する価値が十分あるというものでした。それは実際の試験である「適性検査」の問題のあり方に象徴されていると思います。
過去問題を読んでみると、大人でも「えっ!」と感じて解く気持ちが萎えてしまいそうになるような、一見複雑な問題が沢山出ています。それでもよくよく考えると糸口がでてきたりするようになっており、このようにあきらめずに自分が持つ力を総動員し粘り強さを持って解決に導けるかどうかを見ている事がよくわかります。
また「正解が無い問題」(その人の考え方や状況によっていろいろな答えがある)も大変興味深いと思いました。これは相反する事が発生する局面で、自分は何を考え何をポイントに判断するのかといったといったことであり、例えば「道に迷って困っている老人に出会ったが、自分は大事な用事で急いでる」といった状況です。この時「先方に若干遅れること連絡して、老人の道案内をする。」「老人に口頭で道を教えるだけにする。」といった対応が想定されます。現実的にはさらに先方との関係や老人の案内先がどこなのかといった状況など踏まえ、総合的に判断する事になるのだと思いますが、それをどう判断するかを明確に説明するのは、場合によっては大人でもなかなか難しそうです。
このように「生きる力」を重視したその教育方針に共感できるというのが、私なりの結論に至った理由です。
これらの本を読んだことで現状を把握するだけでなく、親として中学の受験をどう向き合うかを考えるきっかけにもなり、パートナーと今後の教育方針について話し合うこともできました。大切なのは、将来、子供が自分で生きていくための力を育てることであり、受験はあくまでもその成長を支える手段の一つであることを認識して、これからも親として誠実に向き合っていきたいと思います。
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